色川茶
色川の5月のにおいは、どこかで焙じるお茶の香りです。 色川茶といえば、昔から地元の人たちで続けている「色川茶業組合」と、移住者中心の「両谷園」、そして、それぞれの家庭の自家製茶「釜炒り茶」があります。
色川の家にはだいたいお茶の木をもっていて、ゴールデンウィークに帰省した子供たちと摘んだり、知人を招いて摘んだり、夫婦で黙々と摘んだりして、道の端に大きななべを出し摘みたてのお茶を炒る風景がみられます。
この釜茶(かまちゃ)は上ほうじ茶とはまた違って、ほっこりとした田舎のお茶の味です。作り手によって、味も全然違って、優しい味のなかに煎茶のような味がする素晴らしい絶妙な味のものあります。脈々と続いてきた手摘み、手揉みの色川茶はほんとうに美味しいです。
こういう大きな鍋で新芽を炒る
このムシロ(ござ)でお茶を揉み、天日で干す
このお茶を飲んでみたいと思っても、世の中の流通には絶対のらない希少な手作りのもの。 自給をするということは本当に豊かなことです。
両谷園生産者もお茶の作業と並行に今度は自給の米の田植がそれぞれの家庭で行われています。 一年で一番忙しいこの時期。 ただでさえ忙しいのにさらに自給用にゴマを播いたり、へちまを植えたり、小麦を収穫したり、、、と豊かで楽しい忙しさです。